2017年08月22日

やぶしげ(大田原)

ここは大田原市のなんじゃもんじゃ通り沿いにある店。オレが大田原に越してきた二十数年前には既にあったので歴史はよく分からない。
駐車場は店の裏手で20台くらい収容できるので、結構大きな車(といっても2トン車程度だが)で乗り付ける客も結構いる。
店には靴を脱いで上がり、客室は全面畳敷きでテーブル席は無い。1、2人で訪れた場合は相席が基本だ。

ここには以前足繁く通っていた。ボリュームがありその割りに安く味も良しと、見事に三拍子揃った店なのだ。けれどもう15年以上ご無沙汰していた。それには訳があるのだがその訳を書く前にまずはメニューをご覧頂こう。

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この通り丼物とうどんのみの店だ。
ここの特徴は全ての丼物にフルサイズの掛けうどんが付いてくるということだろう。丼物ももちろんフルサイズなので合わせるとかなりのボリュームになる。ちなみに申し出れば丼物のみ(うどん抜き)も可能だが料金は変わらない。そもそもそんな人はここへは来ないだろう。

そしてここのうどんは「すいとん麺」なのである。前記事で長々と「すいとん麺」について語ったのは実はこの記事のためなのだ。

初めてこの店を訪れたときは当然そんなことを知る訳も無く、何の疑問も抱かずに丼物を注文した。それに付いてきたうどんが「すいとん麺」だと判ったときは「ここもか」と思いガックシ来たのを覚えている。既に「すいとん麺」には何度か遭遇していたのだ。

だが壁を見ると「蕎麦も出来ます」的な張り紙がしてあったのである。実は当時はうどんに加え蕎麦も選ぶことが出来たのだ。蕎麦はあくまでオプション扱いで麺の指定をしなければ、蕎麦かうどんのどちらにするか聞かれること無くうどんが付いてくる仕組みだったのだ。
そうと解ればもう何も問題はない。当時二十歳代後半だったオレには、値段と味、そしてなによりそのボリュームはものすごく魅力的だった訳で、以後は蕎麦の指定を忘れずに、何度もここへ通うことになった。

ところがある日、通い始めて2年は経っていなかったと思うが、いつもと同じように丼物を注文し「蕎麦で」と付け加えたのだが「蕎麦はやってないんですよ」とすげなく断られてしまった。「やめた」ではなく「やっていない」。蕎麦を扱っていた過去をまるごと消去したような言いぐさである(ちなみにここのおばちゃんはあまり愛想が良くない)。
すかさず壁を見回したが「蕎麦も出来ます」的な張り紙は跡形も無く剥がされていた。

もうそのときのショックと言ったら。しかたがないので「じゃ、うどんで」とモゴモゴと答え、出されたうどんをモゾモゾと食べた。

その後ももしかしたら蕎麦が復活しているかもという期待を抱いて何度か訪れたのだが結局叶うことはなくその度に「すいとん麺」を食べる羽目になった。
そしてしばらく後、店自体が長期休業してしまったのだ。一時は廃業してしまったのではないかとすら思ったのだが何年か後に無事営業を再開した。だがその頃にはオレ自身の歳が加算されてせいもあって以前ほどボリュームに対する欲求も無くなり、再開してもずっと店を訪れることは無かった。

そして去年の8月の始め頃、ふとここを思い出し、懐かしさもあって訪れてみることにしたのであった。もしかしたら蕎麦が復活しているかもしれないという淡い期待を抱いて。

残念ながら蕎麦は復活していなかったが、まあそれは想定通りだ。それよりも値段が当時と変わっていかったことには驚いた。おばちゃんも白髪が少々増えたけれど愛想が無いところも含めてさほど前と変わっていない。

さて、この後いつもの通りこの1年間で食べた料理を紹介する訳だが、その前にまずはここのうどんの拡大写真だけを出しておこう。例の「すいとん麺」だ。天かすとワカメが付いたかけうどんである。これはどの丼を頼んでも同じものが付いてくる。
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このうどんは申し出れば冷し(ぶっかけ)に変更可能なのだが、「すいとん麺」を冷水で締めてしまうとますます(オレ的に)食感が悪くなるのでずいぶん前に一度試したきりで以後頼んだことはは無い。

この手のセットものの場合オレは麺類から手を付けるのが常なのだが、「すいとん麺」に関しては軟らかくなった方がいくらか食べやすいと思っているので汁だけチョビチョビ飲みながら麺には最後に手を付けることにしている。

さてまずは去年の8月。再会一食目だ。
以前通っていた頃によく頼んだ品に「竹天どん」というのがあった。エビ、イカを始め、各種野菜天がたくさん載っている天丼で、天丼単品でも普通の店なら(当時でも)1200円は取るだろうという内容でそれに蕎麦かうどんが付いて1000円は格安だった。ここでは一番ボリュームのある丼で二十歳代の頃でさえちょっと持て余し気味だったので、ちらりとこれを頼もうかなとは思ったのだが理性が勝って別の丼を注文してしまった。ところが次回に訪れたらメニューから消えていたのであった。無くなってしまうと分かってれば記念に注文したのにと後になって悔やむ。

その代わりにこの日頼んだのが「天どんセット」。しかも弱気のご飯少な目。
なぜかこの丼だけ「セット」と銘打ってあるのだが他の丼とセット内容は同じなのでその意図はよく解らない。
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えび天2本と海苔天ぷらの丼。ちなみに「えび天どん」はえび天3本+1品。
さすがにこれは難なく完食。ちょっと物足りなくすら感じたので次からはフルサイズにすることにした。

今年1月に食べた「あさりどん」
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アサリの剥き身の卵とじ。ここの丼物の中ではあっさりの部類だろう。卵は完熟しっかりタイプだ。ご飯は無指定(標準量)にしたが、これも難なくクリア出来た。まだまだ衰えていないぜ(と粋がって食べてしまうから体重が減らないのだ)。

2月に食べた「親子どん」
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鶏肉は親子丼としてはやや大ぶりにカットしてある。
ここの海苔は結構良いものを使っていて蓋を開けるとフワリといい香りが漂う。この海苔の香りが堪らない。親子丼は蓋付きに限る。

4月の「にくたま」
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いわゆる他人丼で豚肉煮の卵とじ丼。

そして昨日食べた「えびたま」
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えび天2本の卵とじ丼。ここで食べるときは当然腹が空ききっている時なわけで、この日はこれでもちょっと物足りなく感じてしまった。最近食べすぎだよな(反省)。

時々うどんのみを注文する客もいるが丼物を注文する客が大半を占める。決定的な人気メニューは特にないが、「いかどん」(大きなイカ天4つ)や「とりいか天どん」(イカ天と鶏天2つずつ)辺りが良く出ているようである。オレはカレー系をまだ食べていないな。
ガッツリ系の店なので、客層は作業着姿が多いが、スーツ姿もよく見かけるし、ご近所なのか足取りの危なっかしい爺さん婆さん二人連れなんてのも珍しくは無い。だが小さい子供は滅多に見ない。

ここ1年ばかりで5回も訪れているのは、「すいとん麺」にある程度慣れてきたということもあるのだろうが、嫌いな「すいとん麺」であることを補って余るくらいの素晴らしさを再認識したからだ。カロリー的な面で以前のように足繁くとは行かないだろうが、これからも腹が猛烈に減ったときはちょくちょくお世話になるだろう。

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やぶしげ(藪重)
日 1130-1330(メニューに不定休とあるが最近になって日曜定休に変わった)
栃木県大田原市浅香2−3574−100
禁煙

posted by すぱ九郎 at 15:28| Comment(2) | 外食
この記事へのコメント
県北って、蕎麦と饂飩の境が少ないというか、どっちもこいみたいな懐の深さを感じます。最近、饂飩にはまっていて食べ歩いているので、いつかはこちらにも。日曜定休はきついがw
Posted by どけんや君 at 2017年08月24日 18:50
どけんや君さん、こんばんは。
県北の「すいとん麺」お気に召すかどうかはなはだ不安ではありますが、一度お試し下さい。
日曜は休みですが祝日は開いているはずです。
時々臨時休もあるようですが、そのときは笑ってお許し下さい。
Posted by すぱ九郎 at 2017年08月24日 19:52
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