2017年08月04日

日光のひたし系 ―蕎粋庵(今市)―

今市の街が好きだ。個性豊かな食堂や伝統ある店、そしてたくさんの旨い蕎麦屋があるからだ。そんな今市なので当然行くべき店のリストがあるのだが、増えるペースに比べて訪れる機会は絶望的に少ない。

先月の22日の夜、今市に1軒だけある顧客から仕事依頼の電話が掛かってきた。数年に一度くらいのペースでこの顧客からは依頼がある。それは今市へ行ける数少ない機会の一つなので喜んで依頼を受けることは言うまでもない。今回も仕事内容を聞き、翌日の朝に訪れることを申し出て、電話を切る。さーて、どの店に行こうか。即座に今市のリストを開いて検討を始めた。

久し振りに開いた今市のリストには実に40軒以上も店が連なっていた。中でもやはり蕎麦屋がダントツに多く約半分を占めている。ラーメン屋と食堂がそれぞれ10軒ほどずつあり、和食店、洋食店も何件かある。
今回の仕事は午前中で終わりそうなのでこの中からたった1軒だけに絞らなければならない。うれしくもあり楽しくもあるが同時に苦痛でもある作業だ。せめて夕方まで掛かればもう1軒行けるのだが。

そして10分経過。
やっぱりこれを外す訳にはいかないだろうと2軒を選んだ。共にひたし系がらみだ。このうちの1軒は5〜10年ほど前に2回訪れているのだが当時はひたし系に関して今ほどには興味がなかったのでひたしがあったかどうか全く覚えていないのだが、ネットにあったメニューの写真にひたし(のような)メニュー名を見かけたのだ。最近は休みが多いようで不安が残るが一応こちらが第一候補。
予備のもう1軒は道の駅日光にあって以前トライしたことがあるのだが駐車待ちの車列がエラいことになっていたので見送った経緯がある。両方ともダメだったら、まあそのとき考えよう。

さて、当日の23日。仕事の方は予定よりもやや時間が掛かったが1時頃には済み第一候補の店にまっしぐら。だが「本日休業」の札が出ていた。雰囲気からすると営業自体は続けているようである。次の機会に果たして営業しているのかちょっと不安だがまあ仕方がない。予定通り予備の店へと向かう。

道の駅日光は今市の街中にあり、JRや東武の駅からも近いという側面もあるのだろうが、規模や人気の割りには駐車場が極端に狭く平日でも駐車場待ちの車が道路に延々と並んでいることも珍しくない。この日は日曜日だったのでとても不安だったのだが道の駅が見えるところまで来ても道に止まっている車はなかった。駐車場の入り口の警備員に止められたが2分ほどで空きが出てすんなり駐めることができた。だがこの後すぐに道路にまで車列が伸びていったので、たまたま運が良かったのだろう。

目的の店は目立つ案内や看板などもなくちょっと分かりにくかったが駐車場から見て右の建物の奥にあった。入り口には席待ちのリストがあり、空きがなかったので名前を記入したが5分も待たずに呼ばれた。

この店は同じく日光市上三依にある「きすげの郷」の系列店。メニューは共通のようだ。

全体的に若干高めかな(価格は税込み)。うどんはなし。
「手抜きそば」(650円)は薬味も一切ない素掛け蕎麦だそうだ。

ここのメニューに「日光ひたしそば」というのが載っているのを見つけたのは2年ほど前。盛り蕎麦に、かき揚げ、温泉卵、トロロおろしが付いていて、汁の入った器は広く浅い。絵面を見れば完全にひたし系なのだが、ただその説明は「かき揚げとお蕎麦をつゆにひたしてお召し上がり下さい」となっていて「つゆ」が熱いのか冷たいのか、オレにとっては一番の問題点が分からなかったのだった。今回食べるのは当然これだ。
ただ、炭の粉を混ぜて練った真っ黒な「炭そば」という名物メニューがありそれも気になる。なので「日光ひたしそば」をこの炭そばに変えることができれば良いなと思い聞いてみたのだが、それはできないとのことなので素直に「日光ひたしそば」(1150円)を頼んだ。

170723-01.jpg
最大の疑念であった汁は熱かった。ひたし認定(パチパチ)

それは良いとして、わざわざ品名に「日光」と付けているからには「県北のひたしとはひと味違うのですよ、むははは。」みたいな主張を期待していたのだが、種だけ見ればどれも県北のひたしにあるものばかりだ。けれど全ての種が別皿になっているのは「おしゃれ食」感が増しているように思う。県北のひたしは完全に普段食だからこの辺が世界の観光地「日光」なのかもしれない。

まずは種は汁に浸けず蕎麦だけで試してみる。細打ちだが張りがあり喉越しも良い。もうちょっと太めの方がひたしには合うと思うがそもそもひたしがメインの店ではないだろうから致し方なかろう。蕎麦自体は旨い。
それにしてもかき揚げのデカいこと。この歳になるとこの大きさは素直に喜べない。これをそのまま汁に入れてしまうと汁の全てがかき揚げに持って行かれそうだ。ほかにも種があるし蕎麦の量はごく一般的なのでこれはちょっとやり過ぎじゃないの、と思ってしまう。個人的にはこの1/4もあれば十分。よく見るとなんとなく3段に分かれているようなのでその境目に箸を入れて切り分けることにした。表面はサックリと揚がっていて中はふんわりタイプ。さほど苦もなく上部1/3を分離することができたのでそれを汁にポチャリ。汁に油が染み出してくる。やっぱりひたしはこうでないとね。後はトロロを加えたり温泉卵を溶かしてみたり結局混ぜ混ぜになってしまった。もうこうなるといつものひたしと全く同じだ。
ちなみにかき揚げの2/3は結局残ってしまい卓上の塩を振ってかき揚げだけでムシャムシャ食べることになった。

今や世界遺産の日光でひたしを提供していただけるのは、県北のひたしをアピールする一助になる…かな?

170723-02.jpg
きすげの郷 蕎粋庵(きょうすいあん)
第3火曜(変動有り) 1100-1830
0288-25-5778
栃木県日光市今市719−1
道の駅日光 日光街道ニコニコ本陣内。

ひたし・ひやしのまとめ記事はこちら

posted by すぱ九郎 at 19:08| Comment(0) | 外食
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
古い記事へのコメントも大歓迎 わーい(嬉しい顔)