2014年11月29日

安心の旨さ ―すゞや食堂(大田原)―

さて、今日も昼めしを摂るべく車で流していたのだが、なかなか店が決まらない。そうこうするうちに車は大田原の中心部へ差し掛かり、そういえばしばらくご無沙汰していたここを思い出したので行ってみることにした。
時刻は既に14時近く。正午前後は平日休日を問わず大混雑するがこの時間ともなるとさすがに空いている。それでも席の3割は埋まっていた。客席はテーブル席とその奥の座敷に分かれており、全ての席が埋まれば80人は余裕で入ると思う。

この店の注文の仕方は自己申告制である。地元の人には特に説明の必要はないだろうが、注文方法をここに書いておくのでもしこの記事を見ていく気になった方は参考にして欲しい。
席を決め、注文が決まったら厨房の窓口まで行きそれを伝えに出向く。そしてここが重要なのだが、さらに席番号も伝える。席番号はメニューの裏に書いてあるので忘れずにチェックしておく。右の画像の「5」がそれだ。会計は食後。
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ちなみにメニューは窓口上の壁にも掛けられている。お茶やお冷やもセルフである。窓口に一番近いテーブルに急須や茶葉や湯が置かれているいるので必要なら自分で勝手に注ぐ。

ここで頼むのは決まって「おろし」なので、オレはメニューをチェックすることなく、空いている席の番号だけを確認し窓口まで行ったのだが、そこには「けんちん始めました」のポスターが貼られていた。たまには違う物を注文してみるのもいいかと思い、今日はけんちんそば(つけ)を注文し、5番の席に着いて注文の品が届くまで待つ。

この店の一番の人気メニューは「ひたし天ぷら」だ。3割くらいの人がこれを頼むのではないだろうか。「ひたし」のつけ汁に分厚く大きなかき揚げを浮かせた物が「ひたし天ぷら」だ。ちなみにオレが毎回頼む「おろし(並)」はこの「ひたし天ぷら」にとろろ下ろしと生卵が載っている。「おろし」というと大根のそれを連想しがちだが、全く関係ない。
またこの店は量が多い。並盛りでも一般的な2人前近くある。大盛はその倍なのでよほどの大食漢でないと持て余すことになるので注意が必要。オレは最近、おろしの並盛りがちょっときつくなってきてしまった。

ここに初めて訪れたのはもう20年近く前になる。オレが大田原に越してきたばかりで、この時はまだ「ひたし」を知らなかった。また、電話帳を使って近所のそば屋を総当たりしていた頃で、ここもその内の一軒であった。なので注文したのは「ざるそば」。はっきり言って美味くなかった。
それ以来ここは敬遠していたのだが、会社を辞めて一人で仕事を始めてすぐの頃、とあるお客さんに昼飯に連れてこられたのがここだったのだ。この店美味くないんだよなと内心では思っていたのであまり関心もなく、注文はそのお客さんに任せたところ、出てきたのが「おろしそば」だったのだ。届いたそれを見て目を瞠った。それまで見たことがない食べ方だったからだ。そしてこれが実に旨かったのだ。最初にこの店に来たとき、美味くないのに何でこんなに客が入っているのか疑問だったのだがこれで解けた。ここのそばはこの食べ方のための物なのだと。目からウロコが落ちるとはまさにこのことで、それ以来ここにはちょくちょく通うようになる。当然頼むのは「おろし」である。その後他の店でもこの様な食べ方を見かけることがあり、県北では結構浸透していることやその呼び方などが段々と分かってきた。

空いている割りには結構待たされ、20分近く経ってようやく注文のけんちんそば(つけ)が運ばれてきた。
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丼の大きさは一般的なかけそば用のものである。それにすり切りで麺が盛ってある。繰り返しになるがこれで普通盛り。やや太めで結構柔らかめに茹でられているので腰はほとんどない。ちなみにうどんは太く食感はすいとんに近いタイプ。
つけ汁のけんちんは味噌仕立てであった。最初に汁だけ少し飲んでみたがやはりつけ汁だけあって飲むにはちょっと濃い。白味噌中心だが仙台系の辛口のものと、西京味噌のような甘口のものをブレンドしているような気がする。青味はホウレンソウ。具材はニンジン、ダイコン、コンニャク、里芋、油揚げ、豆腐、長ネギなど盛りだくさん。これだけでも結構食べ応えがある。量は多くないが肉がちらほら見える。けんちんというので鶏かと思ったが豚であった。味噌仕立てといい、豚汁と呼んだ方がしっくり来ような気もする。卓上の唐辛子をどさっと振りかけて食べ始める。
蕎麦が汁に良く馴染みなかなか旨い。スルスルと咽を通っていく。柚がけっこう効いており濃い目の味付けでもくどさはない。蕎麦と具材を交互に口に運ぶ。気付けばあれだけあった蕎麦もいつの間にかなくなってしまった。その頃には残った汁もちょうど良い濃さになっている。残りの汁を飲み干し席を立った。
「おろし」が結構きつくなってきてしまった昨今、ひたし天ぷらに降格しようかと思っていたが、これから冬はけんちんも良いかもしれない。こちらの方が油が少なく野菜が多いのでヘルシーだし、ひたし系とは別の旨さがある。

<2015/2/4追記>
最近きつくなってきた「おろしそば」
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とろろ下ろしのせいでかき揚げが隠れてしまっているが、分厚くて大きい。外側はカリッと、中はふんわり。これからにじみ出る油がここの蕎麦には合っている。

<2015/3/27追記>
こちらが当店一番人気「ひたし天ぷらそば」
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かき揚げは密度が高く汁に付けておいても自然と崩れることはない。ピーク時は揚げ置きだが飛ぶように売れていくので放置時間は短く、ダメージはさほど感じられないが、運良く揚げたてに当たったときは格別でカリッとした歯触りが最高。そしてここのそばはやはりこのかき揚げから出る油が有ってこそだ。

<2015/6/18追記>
鳥ひたしそば。
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具材は茹でた鶏(たぶんムネ)と玉ねぎなので脂っ気がほとんどなく、あっさりした物が好きな方にはお勧め。天種系のひたしに慣れてしまうとちょっと物足りなくもある。

<追記ここまで>

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すゞや食堂(すずやしょくどう)
不定(隔週日曜のことが多い) 1100-1500
0287-22-3403
栃木県大田原市紫塚1−6−15

ひたし・ひやしのまとめ記事はこちら

posted by すぱ九郎 at 17:55| Comment(0) | 外食
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